家族の会話を育む、ダイニングテーブルの選び方

ご家族と一日の出来事を話したり、ゆっくり食事を楽しんだり。
ダイニングは、暮らしの中で家族同士が最も向き合う場所かもしれません。
実はテーブルの形ひとつで、その時間の豊かさが大きく変わることをご存じですか?
今日は、コミュニケーションを育むテーブル選びについてお話しします。


円形テーブルが生み出す一体感

長方形のダイニングテーブルは配置がしやすい定番の形です。
ただ、4人掛けで向かい合って座ると、隣にいる人の表情が見えづらいことがあります。

その点、円形のテーブルは全員の顔が自然と視界に入ります。
「おいしいね。」
「今日こんなことがあってね。」
そんな何気ない会話がはずみ、場の一体感が生まれやすいのが特徴です。
中心を囲むように座る配置は、距離が近づく分、心の距離も縮まるように感じます。


円形の注意点と、空間のバランス

ただし、円形テーブルには注意点もあります。
椅子を後ろに引くスペースまで含めると、
長方形のテーブルよりも、設置するのに広い面積が必要なのです。
(ちょっと意外に感じられる方もいらっしゃられるかもしれません。)

サイズによっては、通路幅が狭くなったりとうまく配置できないことも。
私がご提案する際は、図面をもとに(お買い換えの場合は実際のお部屋で)
シミュレーションするようにしています。

画像はカリモク家具のサイトより引用。

アクタス様のサイトより。円形テーブルは脚のデザインに特徴があり魅せられるものも多いです。

変形テーブルという、第三の選択肢

「円形のテーブルのメリットに惹かれるけど、少しスペースが気になる」
そんな方におすすめなのが、変形テーブルです。

半円・楕円・台形・三角・お豆のような形・・・。
最近は、空間に馴染みながらもデザイン性の高いテーブルが増えています。
円形テーブルと同様にご家族の顔を見やすく、
さらにスペース効率も良い商品が多いため、お部屋のレイアウトがしやすくなります。

そして何より、“ちょっと違う形”が日常の中に小さな楽しさをもたらしてくれます。
お部屋の主役として、インテリアのアクセントにもなりますね。

柏木工さんのコレクションにも、美しい木目と柔らかなフォルムが印象的な変形テーブルがあり、
空間に自然なリズムをつくってくれます。

柏木工様のサイトより。

まずは「会話が生まれる距離感」を意識して

テーブルを選ぶとき、デザインや材質も大切ですが、
いちばん大事なのは「どんな時間を過ごしたいか」。

どんな形のテーブルにも、それぞれの良さがあります。
ぜひショールームや家具屋さんで実物を見ながら、
サイズや座り心地だけでなく、
手の触れ心地や座った時の距離感も確かめてみてください。

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