明かりの未来への選択肢-LED一体型とユニット型
住まいの照明計画に欠かせない「ダウンライト」。
近年は、光源と器具が一体化したLED一体型タイプが主流になっています。かつての白熱灯や蛍光灯のように「球切れしたら電球を交換する」という時代は終わり、現在は器具そのものを寿命まで使い切るという考え方が一般的になりました。
現在の主流は「LED一体型」

LED一体型のランプ部分である光源寿命はおおよそ40,000〜60,000時間。
毎日8時間点灯したとしても、約14〜20年ほど使用できる計算です。これは、照明器具を含んだ多くの家電製品の寿命を上回ると考えられます。光源が先に切れるよりも、器具自体が劣化して交換時期を迎えるケースの方が多いのです。つまり「ランプ交換の必要がない」という点は、手間の少ない暮らしを望む人にとって大きなメリットといえます。
増えつつある「ユニット型」

一方、器具本体はそのままに工事なしで光源ユニットだけを簡単に取り替えられる、「ユニット型」に対応する器具が増えてきました。
例えば──
・年齢を重ねて、視力低下に伴いより明るい光が欲しくなったとき
・お子さんが成長し、電球色から、勉強により集中できそうな昼白色にランプを切り替えたいとき
そんな“暮らしの変化”に合わせて、ご自身でユニットを交換するだけで明かりの雰囲気を変えられます。工事も工具も不要。必要なのは、少しの知識と「今の自分たちに合う光を選びたい」という意識だけです。
ただし、ユニット交換型は一体型に比べて1台あたりのコストが高い傾向があります。
そのため、すべての空間で採用するよりも、将来的に照明の使い方が変わる可能性があるリビングや子ども部屋など、可変性の高い場所に絞って選ぶのがおすすめです。
照明は、単なる明るさを得るための設備ではなく、心地よさをつくる“暮らしの質”の一部です。
家族のライフステージや過ごし方を想定しながら、
「どんな光が心地よいか」「どこに柔軟性を持たせたいか」を考えて選ぶことで、
10年後も“ちょうどいい明るさ”で暮らしを包んでくれる照明計画になります。